私の心をこめたラブレター


 私は毎朝その日のお仕事の打ち合わせ(ミーティング)をするかわりに、
 客室係りと お掃除雑用スタッフに お手紙を書いています。   

 このお仕事は、その日の予約状況で、出勤時間が 皆 まちまちなので
 決まった時間に、ミーティングができないからです。 

 そのかわり、前日の夜、とても詳しく、翌日の予約状況、責任担当者、
 お客様に対しての気遣い、連絡事項を詳しく一枚のプリントに書いて
 本日の予約の黒板の処に置いておきます。 

 一番早く来た人がそれを読み、次々とそのプリントに従って、一日を
 始めてくれます。  

 プリントを書いて置くのが遅れた場合、お掃除雑用のスタッフが、
 「私のラブレターがない」 と ぶつぶつ言いながら事務所に取りに
 来ます。

 それは、業務連絡書ではなく、私からスタッフへのラブレターです。  
 だって、心を込めて書いて、お仕事をお願いしているのですから・・・・・   

 今朝厨房の女性のスタッフがこんなことを言いました。  

  「○○さんがおかしい事を言うんですよ。 客室係や、お掃除雑用
 の人達にお手紙があって私達にはなぜないの?」 って言ってます。 
 との事。

 私はおもわず嬉しいやら おかしいやらで 
 「厨房は料理長がいるので、料理長の指示で動いてもらうので私の
  ラブレターはないのよ。」

 私のラブレターは、厨房の予約の黒板の処に置いていて、再度予約の
 料理単価を確認してもらうのですが、いろいろ一言二言書いているから
 かなあ・・・

 一日の始まりを、私のラブレターを待ってはじめてくれるスタッフに、
 そして、ラブレターがなくても料理長の指示で気持ちよくお仕事している
 スタッフに感謝しながら一日がはじまります。

 もちろんお手紙だけではなくフロント待機の時に雑談をしてコミュニケー
 ション をとっています。

 これからも、毎日毎日、ラブレターを書きつづけます。
                                      女将


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 久しぶりのふたり言です。当館そばの二の門のお堀の周りに
 桜並木があります。
 今年も、桜の花の芽が少しずつふくらんできました。

 そして、今日の唐津の海にはたくさんのヨットが真っ白い帆を
 あげて走っています。
 まさに、白いチョウチョが舞っているようにみえます。

 きっと、ヨットの大会が開かれているのでしょう。

 唐津の海は、子供たちを大きく育ててくれます。

 日曜日には、小学生が乗ったOPという小さな箱舟みたいなヨットも
 海上へ出てきます。
 幼い小学生が、ひとりで、小さなヨットを操船するのです。

 高校生になってヨット部に入り、初めてヨットに乗った子も、
 唐津の海で鍛えられ、冷たい北風が吹く、辛く寒い冬の海での
 練習を乗り越えると、とたんに上達していきます。

 この、唐津のヨットハーバーには、世界のトップレベルの指導者が
 いらっしゃいます。

 唯一、日本のオリンピック強化施設に指定されているヨットハーバー
 なのです。

 あの、あどけなかった高校生の女の子も男の子も、全国大会へ
 出場し優秀な成績を修めてきます。

 そして、日本一になった子は、世界大会へと出場していきます。

 唐津の海は、ヨットの帆が良く似合うのです。



 白砂の幅が約60メートルもある素敵な海岸。

 西の浜海岸は、あずま屋やシャワー・トイレ施設などが数ヶ所で建設
 整備中です。

 今月の下旬には、唐津も桜が開花します。

 唐津城の桜もきれいですし、夜はライトアップされています。
 桜の木の下では、連日、花見の宴でにぎわうことでしょう。
 周辺の白砂の海岸も、当館よりライトアップしています。

 春の唐津へ、ぜひ、おでかけください。



 さて、

 昨年の暮れ、女将からのクリスマスプレゼントは、スタッフだけにあって、
 主には無かったのですが、
 なんと、バレンタインデーには、チョコレートが 女将から来たぞ〜。 
 よかった、よかった。

 バレンタインデーといえば、毎年毎年、バイクに乗ってチョコレートを配達
 してくるスナックのママさん(年はだいぶ上・・失礼)がいらっしゃいます。
 年に、1〜2回ぐらいしか飲みに行かない年もあるのに・・・
 本当に頭が下がる思いになります。


                                           主
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 女将のラブレター・・・A4の紙に1枚から2枚、各担当ごとに細かく指示
              内容を書き込んだお仕事の指示書と言うより、
             お願い事が詳しく書いてあるラブレター。

 女将は4〜5年前まで、特に、唐津茶屋担当のスタッフを中心に
 交換日記をしていました。

 日記には、今日のお仕事の中で困ったこと、お客様からの声、スタッフの
 悩み等々・・・ がつづられ、3人以上のスタッフとの交換日記を毎晩遅くまで
 かかって書いていました。

 でも、そのおかげで、お客様の様子が手にとるようにわかるようになり、また、
 スタッフの心の悩みなどにもすこしは対応できるようになりました。

 しかし、毎日毎日数名との交換日記を書くのは大変になりましたので、
 今の、女将からのラブレターになりました。

 スタッフが悩んだときの相談相手は女将が担当。スタッフの多くが女性です
 から、主への相談は残念ながら少ないのです。

 ひまな時間帯にフロントに女将をたずねて要望なり相談なりしています。
 今日は、あるスタッフから、お手紙での仕事の悩み相談がありました。

 早速、女将は返事の手紙を書いていました。
 主も、女将の手紙の内容に合格点を出しました。

 明日、きっと、その手紙でスタッフに笑顔がもどると思います。

                                             主

P.S

 女将からのラブレターを
   「パソコンで書いたら」 と言っても 
        自筆にこだわる女将です。